新宮市歌
佐藤春夫
一、黒潮めぐる紀の南
熊野の都新宮市
自由と真理 健康を
蓬莱なりとその昔
徐福もこゝに来たりとか
山紫に水明(きよ)く
人朗らかに情あり
二、三つのみ山の一つとて
速玉の神ましませば
水にも火にも砕けざる
金剛の都市新宮市
山紫に水明く
人朗らかに情あり
三、甍(いらか)連(つらな)る九千戸
伝統深き文化の地
み熊野川の川口に
筏の港新宮市
山紫に水明く
人朗らかに情あり
(新宮市市役所 昭和二六・一一 作曲 信時潔)
底本:『定本 佐藤春夫全集』 第2巻、臨川書店
(入力 てつ@み熊野ねっと)
2015.8.26 UP